爪のトラブル(巻き爪・変形・変色) チョイス4月14日NHK

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MCは八嶋智人さん、大和田美帆さん、
ゲストは、
チョイスコンシェルジュは牛田茉友さん、
解説してくれるのは、
東京医科歯科大学付属病院皮膚科フットケア外来
高山 かおる先生です。


image130.gif【爪のトラブル(巻き爪・変形・変色)】

【鈴木さん・女性68歳のケース】

3年前左足の親指に激しい痛みが走るようになりました。
巻き爪で皮膚に爪が食い込み、
親指全体が化膿している状態でした。

整形外科で治療を受けたのですが、
1年後に巻き爪が再発しました。


■巻き爪になる理由

爪は内側に巻く性質があります。
つまり、指に食い込む性質があるのですが、
歩くことで下からの圧力を受けて、
平たくなり巻き爪が防止されています。

爪は髪と同じケラチンという成分からできていて、
硬いけれども変形しやすい性質ももっているために、
巻きやすいという特徴があります。


◆切り方

爪の先側の白い部分を全部切ると、
爪を短く切りすぎたことになり、
傷がついたり、ばい菌が入りやすくなります。



●正しい切り方(スクエアカット)
①指先と同じくらいのところで真横にまっすぐに切ります
②やすりなどで角を丸く削ります


特に足の爪などで、
靴下をひっかけないために、
角を深く切り込んでしまうと、
巻き爪になりやすくなりますので、
注意が必要です。


巻き爪になると指先が痛いために、
足先を浮かせて歩くようになる人が出てきます。
その結果、腰に負担をかけて腰痛になってしまいます。



◆鈴木さんの治療法

鈴木さんの巻き爪は炎症がひどかったことから、
爪と皮膚の間にプラスチック製のチューブをはさんで
炎症がおさまるのを待ちました。

その後、爪の先側の2ケ所に小さな孔をあけ、
形状記憶機能付きのワイヤーを入れて爪を固定します。
ワイヤーの元に戻ろうとする力で、
爪が元の状態に戻っていきます。
この治療で爪はほぼ元の状態に戻りました。


◆巻き爪の治療

●軽度:テーピング法
幅2cmのテープを長さ5~6cmに切り、
爪の幅ほどの切れ目を入れます。
切れ目のなかに爪を入れるようにして
テープを指の周りに貼っていきます。
爪と皮膚が当たらないように引っ張りながら貼ります。


●中度:クリップ法
両端にクリップのついた小さな器具を爪に装着します。
両端のクリップが爪を固定して、皮膚に食い込むのを防ぎ、
水平に広げます。


●重度:ワイヤー法
鈴木さんが採用した治療法で、
爪の先側の2ケ所に小さな孔をあけ、
形状記憶機能付きのワイヤーを入れて爪を固定します。


●炎症:ガター法
医療用のチューブを炎症を起こしている部分に入れて、
爪と皮膚が当たらないようにして、
炎症が進まないようにします。

多くの場合、ガター法で炎症が治まった後に、
クリップ法やワイヤー法などで治療します。


◆巻き爪の原因

●靴が足にあっていない
●外反母趾
●歩き方のくせ
●寝たきり



●足にあっていない
特につま先がきつい靴は巻き爪の原因となります。
横から圧力がかかるために、巻き爪になりやすくなります。


●外反母趾
外反母趾になると親指が外側に傾くように変形します。
その結果、足の外側が地面から直接圧迫を受けるようになって、
変形しやすくなります。
また、人差し指が親指の上に乗ることでも巻き爪となりやすくなります。


●歩き方のくせ
足先を浮かせ(浮き足)て、
地面に指が付かない歩き方をしている人がいます。
また、がに股の人も指を地面に着けずに歩く人が多く、
巻き爪となります。


●寝たきり
爪に下からの圧力がかかりませんので、
爪が巻いてしまうことになります。 


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【秋山さん・男性61歳のケース】

爪がもろくぼろぼろになるうえに、
かゆいせい
で、始終爪や指をかいて、
そこらじゅうに白い粉をまきちらしていました。

原因は爪白癬(つめはくせん)で、
水虫が爪にまで広がった状態でした。



◆治療法

抗真菌薬で足全体の水虫を治療します。
さらに、爪には爪専用の水虫薬・エフィナコナゾール
を用いて治療を施しました。
この薬を毎日1回爪に塗り続けました。
その結果、1年後にはボロボロだった爪が元に戻りました。

爪白癬の薬には飲み薬と塗り薬の2種類があります。
塗り薬は先端がはけ状になっていて、
爪全体をマニュキアを塗るようにむらなく塗っていきます。

この薬は刺激がつよく、
皮膚につくとかぶれることがありますので、
そのときはふき取ってください。
また、薬をやめるタイミングは医師の判断を仰いでください。


◆爪白癬防止法

爪白癬は爪の水虫ですので、
水虫にならないことが一番です。
水虫菌が感染するのは、
皮膚について24時間後とされていますので、
24時間以内にきれいに洗えば感染を防ぐことができます。
ただし、毎日お風呂に入っていても感染してしまう人がいますが、
それは足や爪の間などがきれいに洗えていないからです。
軟らかいブラシ(歯ブラシ代用OK)で爪の間を洗えば、
感染を防ぐことができます。



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【佐藤さん・女性66歳のケース】

佐藤さんは7年前に爪のトラブルに見舞われました。
それは、
『爪甲鉤彎症(そうこうこうわんしょう)』
です。
原因は爪が強い圧力を受けて剥離することにあります。
爪が湾曲して、
その上に爪が何重にも重なって盛り上がってしまいます。
その結果、盛りあがった爪が靴にあたり、
歩行が困難になってしまいました。

佐藤さんは、
足の病気のために強い弾性ソックスを用いていたのですが、
そのせいで爪が圧迫されていたことが原因でした。


◆治療法

爪の膨らんだ部分を削り取りました。
その結果、靴を履いても痛くなくなりました。
さらに、弾性ソックスをつま先があいているタイプに変えました。


◆原因

●強くぶつける、はさむ、はがれる
●爪白癬
●深爪
●きつい靴を長時間はく


足にあった靴をはくことや、
爪をぶつけりしないことが治療や予防のためには重要です。



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【爪の異常でわかる病気】

◆爪が白色

爪白癬の可能性があります。
放置すると、爪がボロボロになる可能性がありますので、
早めに受診することが重要です。


◆爪が緑色

ジェルネイル等を塗るときに爪に気胞が入って、
そこに緑膿菌が入って変色します。
ジェルネイルを休めば治ります。


◆爪が黒色

爪に黒い色が付くのは血豆等の痕なのですが、
中には線状に縦に伸びている物があって、
それはメラノーマという皮膚のがんの可能性があります。
血豆なら、爪の成長にともなって徐々に消えていきますが、
逆に色が濃くなったり、幅が広がったりした際は
メラノーマの可能性がありますので、
医療機関を受診してください。


◆爪が反りかえる

スプーン爪と呼ばれていて、
爪が弱い人がなります。
鉄分不足や甲状腺の異常が原因で起こります。


◆爪がばち状になる

太鼓のばちに似ていることから、
ばち指と呼ばれているものです。
肝硬変や肺がんなどの重篤な病気の
症状のひとつとして現れることもあります。

このような病気の可能性もありますので、
途中からばち指になった人は、
病気の可能性も疑ってみてください。


◆爪に横線がでる

手の爪に横線がでると栄養不足であることがあります。
タンパク質やビタミン不足で、
うまく爪が成長できていない可能性があります。
縦に線が入るのは加齢のせいですので気にすることはありません。


◆二枚爪

乾燥が原因です。
はがれないようにオイルを塗ったり、
コーティング剤で爪を補強したりしてください。




難聴対策!最新情報 チョイス2月17日NHK

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MCは八嶋智人さん、大和田美帆さん、
チョイスコンシェルジュは新井秀和さん、
解説してくれるのは、
慶應義塾大学医学部 
耳鼻咽喉科学 小川 郁先生です。


image130.gif【難聴対策!最新情報】

聞こえずらさを感じている人は、
1,430万人もいます。

ただし、難聴といっても、
原因や治療法はさまざまあります。


【日野さん・女性43歳のケース】

日野さんはヴァイオリンコーチをしています。
去年2月に右の耳でキーンという高音の耳鳴りがして、
四六時中そんな音がしていて、
他の音は普段の半分ほどしか聞き取れない状態
で、
さらには、
人の声がどこから聞こえてくるのかわからない状態でした。
耳鼻科で検査したところ、
『突発性難聴』
と診断されました。

ある日突然起きる原因不明の難聴で、
右の耳が高度な難聴になっていました。


■発症メカニズム

耳は外側から外耳、中耳、内耳と分けられ、
内耳の蝸牛には、
音をとらえて電気的な信号に変え、
脳に伝える有毛細胞というものがあります。

そして、内耳で血流障害などが起きた場合に、
有毛細胞が壊れてしまうことがあります。
このことによって、音の信号が脳にうまく伝えられず、
音が聞きとれなくなってしまいます。


■有毛細胞

有毛細胞は再生しませんので、
難聴が起こったら、
できるだけ早く病院へ行って治療を受けることが重要です。


■日野さんの治療

ステロイドによる投薬(点滴)治療を10日間行いました。
血流障害によって起こる
有毛細胞のむくみや炎症をおさえるためです。
すると、
治療を始めて3日後には効果が実感できるようになりました。
10日目には元の状態に戻りました。


糖尿病や胃潰瘍がある人は、
ステロイドを投薬できないことがあります。
その際には、直接内耳にステロイド注射をします。


■突発性難聴

突発性難聴はお子さんから高齢者まで、
誰がなってもおかしくない病気です。
難聴と一緒に、
約8割の患者さんが耳鳴りを併発し、
約5割の患者さんがめまいを併発します。


■原因

①内耳血流の循環障害
②ウィルス感染


血流が悪くなることで、
酸素の供給が不十分になって有毛細胞が壊れてしまいます。


■突発性難聴になりやすい人

◆ストレスがたまりやすい人
◆糖尿病の人
◆不規則な生活の人
◆疲労がたまっている人


ストレスは、
自律神経の中の交感神経を緊張させてしまいます。
これによって、末端の神経が収縮してしまいます。
その結果、有毛細胞の循環障害を引き起こすことになります。


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【北村さん・女性34歳のケース】

去年2月夫に話しかけられたときに、
すぐそばにいた夫の声がとぎれとぎれで聞こえてきて、
聞き取りずらくなりました。
3日後、病院に行ったところ、
『急性低音障害型感音難聴』
と診断されました。
低音だけが聞き取りにくくなる難聴でした。

過牛の中は有毛細胞に信号を伝えるリンパ液で満たされていますが、
このリンパ液の代謝が悪くなることで、
リンパ液が過剰にたまってしまうことがあります。
溜まりすぎたリンパ液は有毛細胞を圧迫して、
正常に働かなくします。
その結果、音が聞き取りずらくなるのです。

ステロイドを飲むことで3日ほどで症状が改善しました。
ところが、その後頭痛などに襲われるようになることに加え、
難聴の再発も起こってきました。
そこで、
ステロイドに加えて利尿薬を飲んで、
体内の水分の循環を促すことでリンパ液の代謝を活発にしました。
その結果、一カ月ほどで徐々に改善していきました。


■原因

この病気は再発を繰り返すことが多いと言われています。
そのことの主な原因はストレスにあります。
ストレスの解消がうまくいっていないためだと考えられます。

北村さんは結婚2年目で
『お子さんはまだですか』
と聞かれることがよくあって、
そのことにプレッシャーを感じていたと言います。


■改善法

医師から積極的に気分転換をするように勧められました。
そこで、何も考えずに散歩をするようにしました。
考えずに体を動かすと気がまぎれたと言います。

再発しないように、
ストレスがかかってきたり、
疲労を感じたりしたら、
気分転換をするように心がけているとのことです。


■急性低音障害型感音難聴の特徴

◆低音だけが聞こえにくい
◆耳閉感がある
◆突然起きる
◆ストレスが引き金になる
◆再発しやすい
◆若い女性に多い


女性ホルモンは体の中に水分をためやすいホルモンです。
そのため、
女性の方が水分代謝が悪くなりやすい傾向にあります。
低音が聞こえないと言うのが一番の特徴ですが、
そのときに、耳が詰まった感じで気持ちが悪いという
耳閉感を覚えることが多くあります。
さらに、低い音の耳鳴りがしたりもします。

この病気を繰り返すと、
メニエール病に移行することがあります。
メニエール病は回転性の強いめまいがして、
吐き気もあります。

予防法としては、
日ごろから水分を良く摂ることと、
ストレスをためないことです。



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【加齢性難聴】

加齢性難聴とは文字通り年をと取るとともに
聞こえずらさが強くなる症状のことです。
加齢による難聴への影響は30代から始まっているとされています。
多くの人が60代から聞き取りずらさを自覚し、
75歳以上になると7~8割の人が
加齢性難聴になるとされています。

難聴が進むと
コミニュケーションが取れにくくなって孤立が進み、
それが認知症を招きやすくすると言われています。


■加齢性難聴を悪化させる原因

◆糖尿病
◆脂質異常症
◆高血圧
◆飲酒
◆喫煙
◆騒音


加齢性難聴は治療が難しいため、
予防に努めることと、
補聴器を使うことが対処法となります。



■補聴器

補聴器を選ぶ際には、
日本耳鼻咽喉学会が認定した
補聴器相談医のいる耳鼻科を受診してください。
補聴器を買いに行く際には、
販売店で認定補聴器技能者に相談するようにしてください。

自分の聴力にあうように補聴器を調整することが重要です。
補聴器はメガネとは違って、
買ったその場で、
すぐに音が聞き取れるようになるわけではありません。
補聴器の音に脳が慣れるまでには
3~6ケ月ほどかかるとされています。


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【宮永さん・女性60歳のケース】

宮永さんは以前まったく聴力を失っていたことがありました。
20歳のときにロックコンサートに行き、
人よりも大きなスピーカーの前に2時間ほどいたといいます。
コンサート終了後に耳に異常を感じました。
音が明瞭に聞き取れなかったのです。
水の中にいてボコボコいっているような状態でした。
その後聴力が下がって、
どんどん聞こえずらくなっていきました。

20代後半で両耳の聴力を完全に失ってしまいました。
補聴器を装着してもほとんど聞こえず、
日常生活では筆談ですごしていました。
ですが、その後宮永さんは聴力を取り戻します。
人工内耳を装着したのです。


■人工内耳

人工内耳には手術が必要となります。
体の外には補聴器型の器具を装着し、
耳の皮膚の下には受信装置を埋め込みます。

受信装置の電極を過牛に取り付け、
脳へ音の信号を伝える手助けをします。
この治療で、最近では10人中9人が聴力を取り戻しています。
宮永さんは38歳で左耳に人工内耳を埋め込み、
55歳のときに右耳にも人工内耳を埋め込みました。
もちろん、日常生活には一切支障はありません。

人工内耳を用いるのは、
補聴器を使っても十分な効果がみられない人です。

人工内耳にかかる費用は総額で400万円ほどになります。
ですが、健康保険や各種助成金を用いることで、
自己負担は約1~20万円ほどになります。
これは、年齢や収入によって異なります。

ただし、10人に1人くらいは、
聞こえずらいという人がいます。
これは、失聴期間が長い人ほど、
そういう傾向になりやすいとされています。


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【耳の難病】

■豊浦さん・女性80歳のケース

豊浦さんは、
高齢ということもあって左耳が聞こえなくなってしまいました。
病院で診てもらったところ、
『真珠腫性中耳炎』
による難聴という診断でした。


■真珠腫性中耳炎

鼓膜の上にできる真珠のような塊のせいで、
難聴になる中耳炎の一種です。

この塊を真珠腫といいますが、
それが炎症を起こすことでさらに大きくなったり、
炎症にともなって出る酵素が周りを溶かしたりして、
機能障害が起きて難聴になります。

真珠腫を取り除く治療を受けることで、
無事聴力を取り戻すことができるようになりました。
早期発見が、聴力回復につながりました。


■滲出性中耳炎

耳と鼻をつなぐ換気の働きをしている耳管がうまく働かず、
中耳にある鼓室という所に滲出液がたまる病気です。
これによって、
鼓膜が振動しずらくなって聞こえが悪くなります。
この病気は痛みはまったくなく、
加齢性難聴と間違われやすい病気です。

病院で検査を受けなければ診断することは難しい病気です。
ですから、年をとってきて聞こえが悪くなった場合でも、
まずは病院で診てもらうことが重要です。




早期発見!狭心症 チョイス2月10日NHK

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MCは八嶋智人さん、大和田美帆さん、
ゲストは、
チョイスコンシェルジュは牛田茉友さん、
解説してくれるのは、
公立阿伎留医療センター副院長 循環器内科医
樫田光夫先生です。


image130.gif【早期発見!狭心症】

心臓の血管が狭くなってしまうのが狭心症です。
締めつけられるような胸の痛み、強い動悸など、
症状が進むと、
血管が詰まり命を落としてしまうこともあります。

現在、日本の患者数は約60万人とされています。

また、症状(発作)が現れるときは、
寝ているとき、運転中、
さらには自覚症状がないなど、
さまざまです。


■狭心症と心筋梗塞

心臓には冠動脈という大きな動脈が3本走っていますが、
その血管の中にコブなどができて血管が狭くなってしまうのが、
狭心症です。

さらに症状が進んで血管が詰まってしまうのが心筋梗塞です。
この2つをあわせて虚血性心疾患と呼ばれています。


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【植木富士子さん・女性68歳のケース】

植木さんは日本舞踊を20年以上続けていて、
健康には自信を持っていました。
そんな植木さんでしたが、
調理中や運転中などに、
胸にしびれるような圧迫感を感じるようになりました。

お酒が好きなので、飲み過ぎかなというふうに思っていました。
その後も胸の痛みは続きましたが、
なぜか水を飲むと痛みが治まったことから、
さほど気にしていませんでした。
ところが、その後両アゴに鈍痛を感じ、
肩にも重みを感じた
ことから、
ただ事ではないと感じて病院で受診したところ、
狭心症と診断されました。
原因は動脈硬化でした。
しかも、
血管が詰まる心筋梗塞一歩手前の状態でした。


■狭心症の主な症状

●締めつけられるような胸の痛み
胸の真ん中全体が痛い

●強い動悸、息苦しさ、冷や汗、吐き気
心筋梗塞手前の症状として、
冷や汗をかいたり、
吐くというようなことがあります。
このような症状がある場合は、
すぐに病院で受診してください。

●持続時間は5~10分ほど


■狭心症の関連痛

狭心症では肩、腕、背中、歯、あご
などの部分に痛みが出ることがあります。

これは心臓の痛みを脊髄が伝えるのですが、
これらの肩や腕なども同じ神経で伝達するために、
これらの部分に痛みを覚えることがあります。

階段を上るなどの心臓に負担をかける時など、
通常、狭心症は運動をしたときに起きます。

毎日同じ動作をするときに、
発作が起きると言う人もいます。


■検査

◆問診


●痛みの場所
●持続時間
●どんな時に起きたのか
●心臓病の経験は
●血縁に心臓病は
●大病の経験は
●服用中の薬は
●健康診断や人間ドッグで注意されていることは
●喫煙、飲酒などの生活習慣

受診する際には、発作が起きていない状態がほとんどです。
ですから、発作が起きたときに、
症状をメモしておくことが重要です。


◆検査

●安静時心電図検査
●X線検査
●血液検査
●超音波検査
●運動負荷心電図検査


高齢者などで『運動負荷心電図検査』が受けられない人は、
『薬剤負荷心筋シンチグラム』という検査で代用します。


◆動脈の検査

●CT画像検査
(冠動脈の様子を調べます)
●血管造影検査
ただし、腎臓の悪い人には造影剤の使用に注意が必要です。


■治療

狭心症の場合は症状が軽度の場合は薬を使って治療を行いますが、
狭窄が75%以上進んでいると手術が必要となります。

投薬治療では、
症状を予防する薬、
動脈硬化を改善する薬、
血栓を防ぐ薬、
発作が起きたときに症状を沈める薬

などが症状別に用いられます。


◆ステント治療

植木さんはステント治療を受けました。
手首や腕、足の付け根の血管から
約1.5mmの管を入れ、
患部でステントと呼ばれる
金属製バルーン膨らませて血管の狭窄を改善します。

後には、バルーンだけが血管に残ります。
術後はすぐに歩いたり、食事もできます。

治療にかかる時間は約30分、
3~4日の入院となります。
ただし、
たくさんの狭窄がある場合、
糖尿病などで血管が細い場合、
腎臓病などで血管が石灰化している場合は、
ステンス治療を受けることができない場合があります。

長所は、
体に負担が少なく再発しても治療を繰り返せること。
短所は、
別の場所で再発することがある点などです。
費用は3割負担で30万円ほどですが、
高額療費制度が適用されます。


◆バイパス治療

ステント治療が受けられない場合は、
バイパス治療を用います。

これは、
大動脈と狭窄の先の血管をバイパス(う回路)でつなぐ手術です。
バイパスには足や腕の静脈などが用いられます。
入院期間は約15~30日です。

長所は、再発することはまれなこと。
短所は、
体の負担が大きく再手術の場合のリスクが高い点です。
費用は3割負担で140万円ほどですが、
高額療費制度が適用されます。




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【山口俊晴さん・男性69歳のケース】

3年前に狭心症が見つかりました。
首の血管に動脈硬化が見つかったため、
心臓の検査を受けたところ狭心症と診断されました。
自覚症状はなかったのですが、
冠動脈の一部がほとんど詰まりかけていました。

自覚症状がなかった原因として、
高齢であったり、糖尿病であったりして、
神経障害がでていて痛みを感じにくくなったりすることがあります。
また、腎機能が悪い人も痛みがでにくいということがあります。

このような自覚症状が出にくい人は、
定期検査を受けることが重要です。

とくに冠動脈の危険因子としての
高血圧、コレステロール値が高い、
闘尿病、肥満、喫煙
などがある人は定期的な検査が重要です。

ただし、このような検査は保険適応外のこともありますので、
自治体で実施している特定検診を受診してくだい。
特定検診の報せはハガキが送られてきます。


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【萩原俊秀さん・男性37歳のケース】

4年前から早朝5時頃、
心臓のあたりに鈍痛を感じるようになりました
が、
年に2~3回、5分ほどのことでしたので、
病院へはいきませんでした。
ところが、
1年半前に激しい痛みを感じるようになりました。
そのときはぐーっとくるような痛みで、
我慢するのが辛いという締めつけられるような痛みでした。

その日のうちに検査を受けたのでしたが、
心臓の検査では何も異常は見つかりませんでした。

萩原さんは冠動脈が狭くなって起こる狭心症ではなく、
冠動脈がけいれんして狭心症が起こる、
けいれん型狭心症と診断されました。
このタイプの狭心症は安静時に起こることから、
安静時狭心症とも呼ばれています。

萩原さんは血管を広げる作用のある薬を用いて治療を行っています。
また、血糖値が高いことからこれを下げる薬も服用しています。
さらに、発作が起きたときのために、
症状を鎮めるニトログリセリンも処方されています。

けいれん型狭心症の特徴として、
早朝に発作が起こることが多いということがあります。

早朝になるとそれまで副交感神経が優位だったものが、
交感神経が優位になってくるために、
自律神経のバランスが乱れて発作が生じると考えられています。
発作が起きても、
ニトログリセリンを飲めば症状は治まります。

けいれん型狭心症は、
狭心症全体の40%にあたり、
なりやすいタイプの人は、
喫煙者、若い世代に多いとされています。
日常生活の中の肉体的・精神的なストレスが原因とされています。

けいれん型狭心症の場合は、
検査では異常が見つけられないことが多くありますので、
問診がとても大事となります。



■冬場の注意点

心臓病では冬場に亡くなる人が多くいます。
冬場など気温が下がってくると、
体は体温を維持しようとして血管を収縮させます。
収縮した血管は狭窄があると、
よけいに狭窄されてしまうことになるからです。
このようなことを防ぐためには、
気温差をなくす工夫が必要となります。

●外出するときには保温効果の高い服装を心がける
●マスクをする
●トイレや浴室を温かくする
●家の中では靴下やスリッパをはき、
 冷たい床にじかにふれないようにする
●下半身を鍛えて血の巡りをよくする


胸の痛みで異常を感じたら、
まず医療機関を受診してください。





不整脈 チョイス1月6日NHK

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MCは八嶋智人さん、大和田美帆さん、
チョイスコンシェルジュは牛田茉友さん、
解説してくれるのは、
東京女子医科大学循環器内科 
准教授 志賀 剛先生です。


image130.gif【不整脈】

不整脈とは、
動悸や息切れ、めまいなどを起こして
日常生活に支障を起こさせることもある病気です。


■服部さん・男性55歳のケース

およそ30年間不整脈に悩まされていて、
28、9歳の頃、仕事中に立ちくらみがあって、
気持ち悪さを覚えて横になることがありました。

医師に診てもらったところ、心臓に乱れがあると言われて、
不整脈と診断された。

服部さんは、何もしていないのに、
激しく運動したように心臓がドキドキとしていて、
もしかしたら死ぬんじゃないかと
怖くなったと言います。

不整脈は心臓の筋肉を動かす信号がうまく働かず、
心筋の動きが乱れてしまうものです。

服部さんの場合は、
脈が飛んでしまう期外収縮というタイプの不整脈でした。

このような症状がでてからは、
1年間で7回も救急車で運ばれることになったのですが、
救急車で運ばれている間に、
不整脈がおさまることが多くありました。

そこで、カテーテル検査を行ったところ、
心臓に欠陥があるわけではないことがわかりました。
その結果、即座に死につながる状態でないことがわかったことで、
安心して気にしなくなったことが功をそうして、
それからはほとんど不整脈に襲われることがなくなりました。


■不整脈の主な原因

◆心臓の病気

心筋梗塞、心筋症、心臓弁膜症

◆その他の病気
高血圧、糖尿病、腎臓の病気、肺の病気、甲状腺の病気、薬

◆生活習慣
ストレス、睡眠不足、過労、喫煙など

◆加齢
一般的に60歳からは注意が必要

◆肥満


■不整脈のタイプ

◆期外収縮:脈が飛ぶ
動悸、胸の不快感


◆頻脈:1分間に100回以上の脈拍
動悸、めまい、胸の痛み、突然死
健康の人の安静時は1分間に60~80回ほどです


◆細動
動悸、めまい、胸の痛み、突然死

特殊な例として、
心室細動という、心室が細かくけいれんして、
血液を全身に送り出せない状態になると、
突然死を招くことがあります


◆徐脈:1分間に60回以下の脈拍
息切れ、だるさ、失神

寝ている状態だとよいのですが、
体を起こしていると、
だるさなどを感じるほか、
脳に血液がいかなくて失神を起こすことがあります


■検査:原因を明らかにします

◆12誘導心電図検査
心電図で心臓の信号に異常がないかを直接調べます


◆運度負荷心電図検査
運動をして狭心症などが隠れていないかどうかを調べることができます


◆心臓超音波検査
心臓の形状をみて、
弁膜症などがないかを確認することができます
心臓の一部が動いていない場所がないかどうかも確認します


◆ホルター心電図
1日24時間の心拍を調べます
寝ているとき、食事、トイレのとき、
心拍がどのような状態になっているのかを調べます


◆血液検査
その他の病気によるものかどうかを調べます


脈が変だと思ったら、
自己診断しないで
医療機関で調べてもらうことをお薦めします。


■セルフチェック

手首を3本の指で軽く抑えて
15秒間の脈拍を調べます。
それを4倍したものが1分間の脈拍数となります。

不整脈になると、
トントントンと打っている脈のリズムが
抜けたり途中で早くなったりなど、
リズムの乱れがあります。




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【治療法】

■西潟文安さん・男性84歳のケース


68歳までコンビニを経営していて、
バイトの人が急に休むと一昼夜働くこともありました。
お酒も喫煙もしていたのですが、
仕事を辞めて3年後に階段を上るのに、
これまで経験したことのない息苦しさを感じたところ、
不整脈と診断されました。

さらに、カテーテル検査で詳しく調べてみると、
心臓の血管が詰まる心筋梗塞が原因でした。

このような心臓の病気は、自覚しずらくて、
不整脈の検査で判明する場合もすくなくありません。


■布施さん・女性59歳のケース

9年ほど前に運動もしていないのに、
心臓が踊るようになって、
夕飯の支度をしている途中で動悸がして、
安静にせざるをえなくなりました。
その結果、とにかく休む時間が多くなりました。

検査の結果、心房細動と診断されました。
心房が細かく動くもので、
1分間に300~500回も動きます。
そうなると、
心房内で血液がよどんで血栓ができやすくなります。
この血栓は脳梗塞の原因となることがあります。
心房細動が死因となることはありませんが、
脳梗塞は5倍、心不全は4倍
リスクが高まるとされています。

抗不整脈薬を朝晩1錠ずつ服用することで、
異常な電気信号を抑えて
症状を劇的に改善することができました。


■城山等さん・男性70歳のケース

子供のころからサッカーを続けていて、
毎年夫婦で海外旅行にも出かけていました。
60歳の健康診断で心房細動と診断され、
服薬による治療を行いましたが、
症状の良い時悪い時など、
服用効果が安定しませんでした。

服薬にかわって受けた治療がカテーテルアブレーションです。
足の動脈からカテーテルを心房まで送って、
高周波で信号の乱れの原因個所を焼くことで、
心房細動を抑えるという手術です。

城山さんはこの治療で不整脈が出なくなり、
服薬も必要なくなりました。
この治療は期外収縮の場合にも行うことがあります。
成功率は80~90%とされています。