動脈硬化徹底対策!食事・運動・薬10月3日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
りんくう総合医療センター病院長 山下静先生です。


image130.gif【動脈硬化徹底対策!食事・運動・薬】

【食事対策】

■摂りすぎてはいけない食品

◆飽和脂肪酸


飽和脂肪酸の多い食品を摂りすぎると、
悪玉コレステロールが増えてしまいます。
摂る量を減らすことで心筋梗塞の予防につながります。

多く含む食品は、牛バラ肉、豚バラ肉、
鶏肉の皮などの脂身の多い肉。
ベーコンなどの加工肉、動物性の脂、
乳製品などに多く含まれています。

ただし、乳製品は上質な蛋白源となることから、
牛乳は1日150mℓ、ヨーグルトは150g程度
摂ると良いとされています。


1日の摂取量は、総エネルギー摂取量の7%未満で、
一般的な男性なら14gとなります。



◆食品コレステロール

食品のコレステロール量が血液中のコレステロールに
直結するわけではありませんが、
悪玉コレステロール値の高い人は、
1日にとるコレステロールを
200mg未満に抑えることが望ましいとされています。


コレステロールの多い食品の代表がですが、
実際に含まれているのは黄身の部分だけです。
また、レバー、イクラ、うなぎ、煮干しなどにも
多く含まれています。



◆トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は、
マーガリンやショートニングなどに多く含まれていて、
摂り過ぎは悪玉コレステロール増加につながり、
狭心症や心筋梗塞のリスクを高めるとされています。

マーガリンやショートニングを使った
市販の揚げ物や菓子類などにも注意が必要です。


■多めにとった方が良い食品

◆魚


魚を多く摂る人は心筋梗塞が起こりにくく、
中性脂肪の値が高くなりにくいことがわかっています。

この効果をもたらしているのは、
EPAやDHAなどのn-3系多価不飽和脂肪酸です。
特に青魚に多く含まれ、
魚は1日80g程度を目安にとることがお勧めです。



◆野菜

野菜は心筋梗塞や脳梗塞のリスクを下げる効果が期待でき、
特に緑黄色野菜がおすすめです。

野菜には食物繊維が多く、
コレステロールの吸収を促し血糖値の急な上昇を抑えます。
食物繊維は海藻、きのこ、こんにゃくにも多く含まれています。

緑黄色野菜150g、淡色野菜200gの計350gが、
1日にとりたい野菜の量の目安です。
海藻、きのこ、こんにゃくを合わせて
50g
程度とることも勧められます。


◆果物

心筋梗塞や脳梗塞のリスクを下げる効果が期待でき、
特にかんきつ類などの効果が多く報告されています。

ただし、果物は糖質を多く含むため、
とりすぎは中性脂肪を増やすことから、
1日100~200gが目安です。


◆大豆製品

大豆・大豆製品も心筋梗塞や脳梗塞のリスクを
下げる効果が期待できます。

悪玉コレステロールを下げる効果があるためで、
納豆なら40g、豆腐なら100gが摂取目安です。


◆主食

ごはんは白米よりも玄米や麦をまぜるほうが効果的で、
パンも全粒分のものがお勧めです。

これらは食物繊維が多く、
心筋梗塞などのリスクを下げる効果が期待できます。


■食べ過ぎへの注意

食べ過ぎがもたらす肥満は、
心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めます。

肥満がある場合は体重をへらすことに努めてください。
ただし、高齢者が食事を控えると、
タンパク質が不足して
筋肉量と運動量の低下を招きやすくなりますので、
しっかり食べることが重要です。

また、食塩の摂取量は1日6g未満を目標とし、
お酒の飲みすぎにも注意が必要です。



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【運動・薬対策】

■運動

運動は、脂質異常症、高血圧、高血糖、
メタボリックシンドロームのすべてに効果があり、
血管をしなやかにします。

有酸素運動を中心に行い、
ウォーキング程度か少し汗をかく程度の運動がおすすめです。
毎日30分以上(10分×3回でもOK)、
少なくても週に3回以上行いましょう。

さらに、筋トレを加えると効果的です。
ただし、心臓病、糖尿病、高血圧のある人は、
医師に相談してから始めてください。

そして、禁煙も非常に大事なポイントとなります。


■薬

生活習慣の改善だけでは
動脈硬化を抑えることが不十分な場合、
必要に応じて脂質異常症、高血圧、
糖尿病などに対する薬が使われます。





動脈硬化・血管に何が起こる?10月1日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
りんくう総合医療センター病院長 山下 静也生です。


image130.gif【動脈硬化・血管に何が起こる?】

【動脈硬化】

血管の壁の内側に、血液中のコレステロールなどが入り込み、
プラークという膨らみを作るのが動脈硬化です。

プラークが大きくなると血管がせまくなり、
血液の流れが悪くなります。

さらに、プラークの膜が破れて、
血液の塊(血栓)ができて血管の内側につまると、
その先に血液が流れて行かなくなり、
さまざまな障害が起こります。


■冠動脈の動脈硬化

動脈硬化はどの血管にも起こりますが、
中でも深刻なのは心臓の冠動脈です。
冠動脈で動脈硬化が進んだ症状が狭心症です。
軽い運動をしただけで胸に圧迫感を覚えたり、
胸が痛くなったりします。

さらに症状が進んでプラークが破れ血栓が詰まると、
心筋梗塞を発症します。

発作が起こると、
胸が締め付けられるような激しい痛みが生じます。
また、血栓が詰まった場合は、
その先に血液がいかなくなって壊死し、
最悪の場合突然死につながることもあります。


■進行させる要因

コレステロールは体に必要な脂質の一つです。
主に肝臓で作られ、血液にのって体中に運ばれますが、
油であるために血液に溶けにくく、
LDLという粒子に含まれた形で血液中に送り出されます。



◆LDL

LDLは、かたよった食事や運動不足、体質、
そのほかの要因によって増えすぎることがあります。
余分なLDLは、変性して血管内に入り込み、
動脈硬化を引き起こします。

そのために『悪玉』と呼ばれています。


◆HDL

細胞の中の余分なLDLは、
HDLという粒子によって回収されて肝臓に戻されます。

そのためにHDLは『善玉』と呼ばれています。
HDLが減少すると動脈硬化が進みます。


◆中性脂肪

中性脂肪も脂肪の一つで、
増えすぎると肥満の原因となります。
中性脂肪が過剰になると、
LDLが小型化してより血管内に入り込みやすくなります。

さらに、中性脂肪の増加はHDLの減少を招き、
動脈硬化を起こしやすくします。



■診断基準

コレステロールや中性脂肪の値は、
空腹時の血液検査で調べます。

●LDLコレステロール:140mℓ/dL以上
●HDLコレステロール:40mℓ/dL未満
●中性脂肪      :150mℓ/dL以上


上記のどれか1つでも当てはまれば、
脂質異常症と診断されます。


この中で、LDLコレステロールが
狭心症や心筋梗塞に
最も大きく影響するため注意が必要です。



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【危険因子】

■高血圧

高血圧になると、
血管の壁が強く圧迫される状態が続くことになります。
そのために、血管が傷つきやすくなり、
プラークが破れやすくなります。



■高血糖

糖尿病で血糖値が高い状態が続くと、
血液中のLDLにブドウ糖が結合して変性し、
血管壁内に侵入しやすくなります。



■喫煙

喫煙は、動脈硬化にともなう狭心症や心筋梗塞、
脳卒中などの発症リスクを上げる要因です。

受動喫煙でも、同様にリスクを上げることが分かっています。


■メタボリックシンドローム

脂質異常症や高血圧、高血糖が重なって起こるのが
メタボリックシンドロームです。
一つ一つのリスクは大きくなくても、
重なることで動脈硬化が進み、
心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすくなります。



■そのほかの病気

◆慢性腎臓病


糖尿病や高血圧が背景にあって、
腎臓の働きが低下する病気です。
進行すると透析が必要となるだけではなく、
心筋梗塞や脳梗塞が起きやすくなります。



◆高尿酸血症

血液中の尿酸の量が過剰に増える病気で、
痛風発作を引き起こします。

動脈硬化の危険因子と考えられています。


◆睡眠時無呼吸症候群

睡眠時に一時的に呼吸が止まる病気で、
動脈硬化が進行しやすくなるとされています。


■加齢

動脈硬化の最大因子は『加齢』とされています。
脂質異常症などがなくても、
加齢にともなって動脈硬化は少しずつ進んでいます。
高齢になるに伴って、
心筋梗塞などが起こる可能性があります。


■男性

男性は動脈硬化の起こるリスクが高く、
女性の約3倍も心筋梗塞が起こりやすいとされています。

女性の場合は女性ホルモンが
LDLコレステロール値の上昇を抑えていますので、
閉経後は動脈硬化が進む可能性があります。




リハビリが脳を変える9月27日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
日本脳卒中協会理事長 峰松 一夫先生です。


image130.gif【リハビリが脳を変える】

【脳梗塞のリハビリ】

■脳の可塑性

近年、脳梗塞のリハビリは大きく変わってきました。
脳梗塞で脳の組織の一部が障害されると、
障害された個所とは別の部分の脳の組織等が、
失われた機能を取り戻そうと働くことが分かってきました。
この働きを
『脳の可塑性』
と呼んでいます。
脳の可塑性は、リハビリによって高まることが期待されています。

たとえば、

脳の一部が脳梗塞で壊死し、右手が麻痺する
     ↓
脳の別の部分が機能をカバーして、右手が動くようになる


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【リハビリの進め方】

脳梗塞をはじめとする脳卒中のリハビリは、
3つの時期に分けられます。

急性期:発症から約2週間
    この時期からリハビリを開始します

回復期:発症から3~6カ月間
    リハビリ専門の医療施設で訓練を行います

生活期:退院後
    患者の希望によって施設および自宅で訓練を行います


■急性期のリハビリ


脳梗塞発症から約3カ月間は、
障害された機能の回復力が高い
とされ、
急性期の中でも、
早期から短時間で高頻度のリハビリを行うと、
回復の効果が高まることが分かっています。
具体的には
『発症から48時間以内にリハビリを開始するとよい』
とされています。

その際のプログラムは患者さんにあわせてさまざまですが、
特に寝たきりを防ぐために、
身体機能の回復に重点が置かれています。
中でも早期から行われるのは、歩行訓練です。
専門スタッフの元、
適切な姿勢で歩くための訓練を行い、
基本的な動作を脳や体に覚えさせ、
歩く能力を取り戻していきます。


◆装具を使う

膝の関節が動かない、膝に力が入らないと言った場合は、
関節の動きを支える装具を使うこともあります。


◆作業療法

物をつかむ、動かすとった日常生活で行う
細やかな動作の能力を取り戻すために、
作業療法を行います。
マヒがある側の手を使って物をつかみ、
隣に移していく、といった訓練などが行われます。


■回復力を高める充実した環境

急性期のリハビリでは、
新規性(目新しさ)、多様性、達成感
を組み込むことが大事だとされています。

つまり、1種類の訓練だけを行うのではなく、
それまでに取り組んだことのない新たな訓練を
さまざま盛り込むことで、
日々のリハビリに刺激を加えたり、
目標を設定して、
それを超えられるように努力できるような
プログラムが望ましいとされています。

新たな刺激や達成感をえる事ができ、
それが脳の回復力にも良い影響を与えることがわかっています。
逆に『うまくできない』と感じてしまうことは、
リハビリには逆効果であるとされています。


■回復期のリハビリ

この期間の目標は、
障害されていない能力の強化に移っていきます。
脳の可塑性は急性期から少しずつ低下していきますが、
障害されていない能力を補おうとする能力は高まります。

きき手の右手にマヒがある場合は、
左手で文字を書いたり箸を使ったりするなど、
左手を積極的に使っていく訓練を行います。


■生活気のリハビリ

生活期では専門施設か自宅のどちらかでリハビリを行います。
自宅で行う場合には、
患者さんがリハビリ施設に通う通所リハビリ
専門家に自宅を訪れてもらう訪問リハビリの2種類があります。

生活期のリハビリでは、
『障害された能力』と『障害されていない能力』
を常にバランスよく使うことが重要です。





脳梗塞の一歩手前9月26日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
日本脳卒中協会理事長 峰松 一夫先生です。


image130.gif【脳梗塞の一歩手前】

【脳梗塞の症状)】

脳梗塞では、障害された脳の部位によって、
さまざまな症状が起こります。

●言語障害(言葉や文字が理解できない、話せない)
●体の片側のまひ、しびれ
●意識がもうろうとする
●体がふらつく
●視覚の異常(視野が欠ける)
●失認(物が認識できない)
●失行(物の使い方がわからなくなる)



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【早期発見のポイント】

脳梗塞かもしれないと感じたときに
チェックするポイントが4つあります。
頭文字をとって『FAST(ファスト)』といいます。


■F

Face(顔)の症状です。
「イー」と言ったときに、
左右の口角が上がって笑顔が作れるかどうかを確認してください。

脳梗塞が起こっている場合、顔の片側半分にマヒが起こるので、
うまく笑顔を作ることができません。
また、顔の片側半分がゆがんでいる場合も、
脳梗塞を疑ってください。



■A

2つ目はArm(腕)です。
目を閉じて、手のひらを上に向け、両腕を前に伸ばします。

マヒがあると、そちら側の腕がじょじょに下がってきたり、
手のひらが内側に回ってきます。


■S

3つ目はSpeech(言葉)です。
脳梗塞が起こるとろれつが回らなくなったり、
言葉が理解できなくなって話せなくなることがあります。

「今日はいいお天気です」
「パタカ・パタカ・パタカ」

など、短い文を繰り返しいってみて、
うまく言うことができない場合は、
脳梗塞が疑われます。


■T

4つ目はTime(時間)です。
前述の3つのサインのうち1つでも見られたら、
時刻を確認してすぐに救急車を呼んでください。

脳梗塞を起こして病院に搬送されると、
t-PAや血管内治療が検討されますが、
これらの治療法は発症してから施せるまでの時間制限があるため、
発症時間を把握しておくことが非常に重要となってきます。
医療機関に到着したら、発症時刻を医師に報告して下さい。


■救急車

脳梗塞の治療は一刻を争います。
自家用車やタクシーの利用ではなく、
ためらわずに救急車を呼んでください。
特に軽症だからと患者本人が運転すると、
視覚の片側が認識できない症状(半側空間無視)が
でるなどがあり危険です
ので、
絶対に避けてください。

症状が重い場合、
救急車が到着するまで患者さんの体をむやみと動かさず、
寝かせておきます。
片側にマヒがある場合は、
はいてしまった際の誤嚥を防ぐために、
まひ側を上にして寝かせます。


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【TIA(一過性脳虚血発作)】

手足のしびれなど脳梗塞が疑われる症状がでても、
しばらくすると自然とおさまってしまうことがあります。
これは、一時的に脳梗塞の発作が生じると言う意味で、
『TIA(一過性脳虚血発作)』
と呼ばれます。

TIAの怖いところは、
TIAの6人に1人は3カ月以内に脳梗塞を発症し、
その半数は48時間以内に脳梗塞を起こすとされています。
つまり、
『TIAは脳梗塞の前触れ』
とされています。


脳の血管が一時的に詰まることで起こり、
血栓も小さくすぐに溶けてしまうことから、
5~15分以内、
長くても24時間以内には症状が消えてしまいます。
そのため、
「ちょっと疲れていたのだろう」
「悪酔いしてしまったのだろう」

等と考えて、そのままにしてしまうことが多くあります。
しかし、その後重篤な脳梗塞を引き起こすことがあります。

TIAが起こった場合は、
前述の『FAST』でチェックして、
サインに該当するのなら、
ためらわずに救急車を呼んでください。