ひざ痛・運動で改善!8月21日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
高知大学教授 池内 昌彦先生です。


image130.gif【ひざ痛・運動で改善!】

【運動の効果とポイント】

■運動の効果

現在の医学界では、
変形性膝関節症の治療は運動療法が基本です。
薬物療法よりも運動療法のほうが優先されています。


◆痛み軽減

運動効果の1つは、膝の痛みを軽減する効果です。
運動によって膝の筋肉が鍛えられると、
膝関節がしっかりと支えられるようになるため、
膝のぐらつきが減って痛みが軽くなります。


◆膝痛の予防

運動効果のもう1つは、膝の痛みを予防する効果です。
運動をすると体内で痛みを引き起こす炎症物質が減少し、
膝の痛みが起こりにくくなります。

また、運動をすると筋肉量が増えて基礎代謝が上がり、
太りにくくなることで、膝への悪影響を減らすこともできます。



■運動するときのポイント

◆姿勢を意識する


運動を効果的に行うには、
自分がどの筋肉を鍛えているのかを
自覚しながら体を動かすことです。

そのためには、
鏡を見ながら筋肉トレーニングやストレッチを行うことです。
正しい動きができているか、筋肉がきちんと動いているか、
姿勢が悪くなっていないかなどを
自分で確認することができます。


このように実践することで、
自分の体が動くイメージをもって運動することができます。


◆痛いときは無理しない

ある程度の痛みがあれば運動を続けたほうがよいのですが、
強い痛みがある場合は脚に力が入りにくいため、
無理に運動をしても十分な効果はえられません

痛みがある状態では筋肉を十分に使えずに、
鍛えることは望めないからです。
膝の痛みが強い場合は、
装具や薬を使いながら運動をするようにしてください。


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【改善運動】

改善運動に加えて、
ウォーキングや自転車こぎ、水中ウォーキングなどの
有酸素運動を組み合わせることで、
さらなる効果が期待できます。
有酸素運動は1日30分、週3回程度を目安に行ってください。



■膝伸ばしストレッチ

膝を伸ばす・可動域を広げる運動です。
毎日行うことで、膝を伸ばす可動域が広がります。

①両足が床に着く程度の深さで椅子に座ります
 息を止めないで深呼吸から行います

②片方の足を伸ばし、かかとは床につけます
 足先は真上に向けるイメージです
 痛みが強くならない程度でおこなってください

③両手を伸ばした足の膝の上に置きます
 ゆっくりと下に押しつけるように膝をおし、
 この状態を30秒間保ちます
 このとき、膝の裏側が伸びているのを確認します

左右30秒間ずつを1セットとして、
1日3~5セット行います。
日常生活での立ちづらさ、座りづらさが改善されます。
脚がまっすぐ伸びて見た目がよくなります。
お風呂上がりなどに行うのがお勧めです。


■大腿四頭筋力こぶ運動

太ももの筋肉・大腿四頭筋を鍛えます。
運動は、重症度が軽度~中等度の人に特に効果的です。


①床に座り、片方の膝の下にクッションを入れます
 息を止めないでおこなってください

②かかとを床につけた状態で膝に力を入れて、
 しっかりクッションを5秒間押し続けます
 膝斜め上のチカラこぶが硬くなっているのを触って確認します

※チカラこぶとは、膝の斜め上にある内側の筋肉で、
脚をピンと伸ばしたときに硬くなる部位です

左右それぞれ10回を1セットとして、
1日3~5セット行います。
歩くときに生じる地面からの衝撃を
吸収することができるようになり、
膝への負担が軽くなります。




ひざ痛改善の極意!警戒・変形性ひざ関節症8月20日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
高知大学教授 池内 昌彦先生です。


image130.gif【ひざ痛改善の極意!警戒・変形性ひざ関節症】

【変形性ひざ関節症とは】

変形性ひざ関節症は中高年に多い症状で、
患者数は50代以上の2人に1人に見られ、
女性が男性の2倍も多いのが特徴でもあります。



■症状

膝関節は太ももの骨である大たい骨と
脛の骨である脛骨、
膝の皿と呼ばれる膝蓋骨という3つの骨からできています。
大たい骨と頸骨が接する面は軟骨で覆われ、
軟骨と軟骨の間には弾力性のある半月板があります。

軟骨と半月板は膝にかかる衝撃を吸収する
クッションの役目をはたしています。
しかし、膝に負担がかかり続けると、
次第に軟骨がすり減り、
軟骨のかけらが膝関節を包んでいる滑膜を刺激して
炎症を起こします。
このように、膝関節の軟骨がすり減ることで、
起こる病気が変形性膝関節症です。



■変形性膝関節症の進行度

◆<軽度>


軟骨がすり減り、骨と骨との間がやや狭くなっている。

●立ち上がるときに痛む
●膝がこわばる
●動き始めに痛む



◆<中等度>

骨と骨との間がさらに狭くなる。
骨がトゲのような形になる骨棘がみられる場合もある。

●正座がしにくい
●階段の上り下りの際に痛む
●水がたまって腫れる



◆<重度>

軟骨がほとんどなくなってしまうことで、
骨どうしがぶつかる。

●じっとしていても痛む
●痛みで目が覚める
●曲げ伸ばしすると痛い
●歩行時に膝が横揺れする
●歩行困難



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【原因と診断】

■原因

膝関節には日常生活でも大きな負担がかかっていますが、
平坦なところを歩くだけで体重の2.6倍、
階段を下りるときで体重の3.5倍になります


◆家族に変形性膝関節症の人がいる
軟骨がすり減りやすい体質が遺伝することがあります。


◆高齢者
加齢にともなって、軟骨がすりへりやすくなっています。


◆肥満がある
体重が増えるほど、膝にかかる負担は大きくなります。
また、内臓脂肪から分泌される
アディポカインという物質が膝関節で炎症を起こします。



◆O脚がある
膝の内側の関節軟骨が部分的にすり減り、
骨同士がこすれあいやすくなります。



◆女性
女性ホルモンのエストロゲンには、
骨や軟骨、筋肉を丈夫に保つ働きがありますが、
閉経後にエストロゲンが減ることで、
変形性膝関節症になりやすくなります。


◆膝の外傷(靭帯や半月板、軟骨の損傷など)があった

◆膝関節内や膝周辺を骨折したことがある



■診断

膝に痛みがあるのに、
「我慢できないほどではない」
「加齢のせいだからしかたない」
などと放っているうちに、
変形性膝関節症が進行して歩行が困難になってしまった。
そんなケースが少なくありません。
膝痛は早めに治療を受けることで症状を軽減させたり、
進行を遅らせたりすることができます。
気になる症状がある人は、
早めに整形外科を受診してください。


■診断の流れ

①問診

膝の痛みや日常生活に支障がないかなどを確認します。


②触診
膝の痛み、違和感、腫れなどを触って確認していきます。


③関節液を調べる
腫れている場合は注射器で関節液を採取し、
関節液の色や粘度、白血球数を調べます。


④エックス線検査・MRI検査
軟骨や骨の状態を詳しく調べるために、
エックス線検査やMRI検査を行います。

⑤診断
上記の検査によって変形性膝関節症と診断された場合は、
運動療法を基本とする治療を開始します。




急増する心不全8月16日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
東北大学大学院 教授 下川宏明先生です。


image130.gif【急増する心不全】

【心不全とは】

心不全とは、
心臓が血液を送り出すポンプ機能が弱くなる病気です。

ポンプ機能が低下すると、血液の循環が悪くなり、
肺の中や全身の静脈に血液がたまってきます。
このような状態をうっ血といいます。
また、さまざまな臓器では酸素や栄養不足が起こり、
それを補うために心臓に異常な負担がかかっていきます。
そのため、心臓が肥大したり、脈拍が異常に多くなったりして、
心不全はますます悪化します。


■自覚症状

心不全になると息切れ(呼吸困難)や
むくみと言った症状が起こります。
この他に、動悸、疲れやすい、
体重増加などの症状が出ることもあります。


■原因

多くの場合、高血圧や糖尿病、
さまざまな心臓病などが原因で起こります。
原因となる心臓病は、
狭心症や心筋梗塞、心筋の動きが悪くなる心筋症、
心臓の弁の動きが悪くなる弁膜症、不整脈などがあります。


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【進行】

心不全は徐々に進行していきますが、
息切れ、動悸、疲労などの自覚症状が、
どのような時に現れるかが、進行度の目安となります。

初期症状としては、呼吸困難が夜間にも起こるようになります。
その際には、就眠から2~3時間で目が覚めることが多いのですが、
その場合は仰向けに寝ていると苦しいために
上半身を起こすと楽になります。
これも心不全進行のサインとなります。

日本人の死亡原因の2位が心臓病で、
心臓病の中で心不全が一番多く、
2016年には約7万3千人が亡くなっています。


■心不全になりやい人

心不全は高齢者に多く、
高齢者の増加にともなって患者数も増えています。
高齢者に多い理由としては、
まず高齢者に心臓病が多いことが挙げられます。

心不全と診断された高齢者の多くが、
心臓が拡張しにくいタイプの心不全です。
これは女性に多い傾向にあり、
高血圧、糖尿病、心房細胞等を
合併していることが多いのが特徴です。
草むしりや口論などの
ちょっとした動作や興奮でも症状がでやすく、
入退院を繰り返しやすくなります。

また、心不全は
ストレスが引き金となって発症することもあります。
東日本大震災のときや、
その後に増えているという報告があります。


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【予防と治療】

■予防

予防で大切なのは、心不全の原因となる
高血圧や心臓病の治療を怠らないことです。
そのためにも、生活習慣を改善することも予防に役立ちます。
禁煙、減塩、肥満解消、適度な運動、ストレス軽減、節酒などです。
また、定期的な検査が重要です。
説明できない体重増加、
夜間の呼吸困難などの自覚症状が現れた場合は、
検査を受けてください。


■治療

心不全と診断された場合、まずは薬物療法が行われます。
使用される薬は、
心不全の症状を緩和する薬(利尿薬、硝酸薬、強心薬など)、
心臓の負担を減らして心臓を保護する薬
(ACE阻害剤、ARB、β遮断薬など)などです。

重症の場合には薬物療法以外の治療も検討されます。
不整脈の治療で用いるペースメーカーのような装置を
体に埋め込むCRT(心室再同期療法)、
補助人工心臓、心臓移植などがあります。

こうした治療に加えて生活改善を続けます。

また、注意したいのは過労です。
心身へのちょっとした負担も心臓には大きなダメージとなります。
風邪などをひかないように注意することが大切です。
さらに、塩分はもちろん、水分の摂りすぎも注意が必要です。
水分の摂りすぎによって血液量が増え、
心臓の負担が大きくなるからです。




危険な心房細動8月15日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
東北大学大学院 教授 下川宏明先生です。


image130.gif【危険な心房細動】

【心房細動とは】

心臓は、全身から戻ってきた血液が流れ込む心房と、
血液を送り出す心室が、
規則正しく収縮と拡張を繰り返す
ことで、
全身に血液を循環させています。
この拍動のリズムが乱れるのが不整脈です。

心房細動は、1分間に心房が400~600回も細かく震える不整脈です。
心房の周囲に異常な電気信号が発生することで起こります。
初期段階は、発作性心房細胞と呼ばれ発作は短時間でおさまりますが、
何度も繰り返していくうちに長くなり、
7日間を越えて続く場合は持続性心房細胞と呼ばれます。

発作が起こると、脈の乱れ、動悸、めまいなどの自覚症状がありますが、
自覚症状のない人もいて、
心房細胞が起こっていても気づかない人もいます。


◆脳梗塞の原因

心房細動自体は突然死を引き起こすものではありませんが、
脳梗塞などの病気の原因となることがあります。
脳梗塞が起こるのは、
心房がけいれんすることでそのなかで血栓ができやすくなり、
それが脳血管に運ばれて、そこを詰まらせてしまうからです。

また、心不全の原因となることもあります。
心房細動が長期間続くと、心室の収縮力が低下して、
全身に十分な血液を送り出せなくなることがあるためです。


■検査

心房細動を診断するのに行うのは心電図検査です。
通常の心電図検査で発見できない場合もあり、
その場合はより詳しい検査必要となります。



◆ホルター心電図
日常生活を送りながら
24時間の心電図を記録します。


◆携帯型の心電図
不整脈が感じられたときに、
この心電計を自分の胸に押しつけて、
その時の心電図を記録します。


◆心エコー検査(心臓超音波検査)
左心房の大きさ、血栓の有無、
心機能などをチェックします。


◆血液検査
血液の凝固活性の程度や、
甲状腺の影響を見る甲状腺機能などについて調べます。


◆検査が勧められる人
●心臓病のある人
(心不全、弁膜症、心筋症、心筋梗塞など)

●高血圧のある人

●高齢で気になる症状のある人



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【心房細動の治療】

心房細動の治療は、
心房細動を抑える治療と脳梗塞を防ぐ治療があります。


■心房細胞を抑える治療

◆薬物療法


主にさまざまな種類の抗不整脈薬が用いられます。
心筋の興奮や異常な電気信号などを抑えて、
不整脈を起こしにくくします。
主に動悸やめまいなどが重い場合に用いられます。
ただし、薬だけで心房細胞を完全におさえることは困難です。


◆カテーテルアブレーション

カテーテルという細い管を足の付け根の血管などから挿入して、
心臓の左心房まで送り込み、
原因となっている心筋の組織を高周波電流で焼く治療法です。

この治療は局所麻酔で行うことができ、
一般的に所要時間は3~5時間程度、
入院は4~5日程度です。

発作性心房細動の場合、
1回目の治療で70~80%、
2回目の治療で80~90%
が、
発作を起こさなくなります。
ただし、持続性心房細動になると、
治療効果はこれより低下します。
デメリットとしては、
カテーテルを挿入する足の付け根からの出血、
心臓に孔があいて周囲に血液がたまる心臓タンポナーデ、
脳梗塞などがあります。


◆冷凍凝固

最近行われるようになった治療で、
カテーテルの先端につけたバルーンを膨らませ、
そこに亜酸化窒素ガスを送り込んで温度を下げ、
異常な電気信号を発している組織に当てて、
冷凍凝固させます。
高周波に比べて短時間で行え、
脳梗塞などの合併症が少ないという長所があります。


■脳梗塞の予防

血液を固まりにくくして、
心房内で血栓ができるのを防ぐ抗凝固薬を用います。

75歳以上、心不全、高血圧、糖尿病等がある人、
脳梗塞を起こしたことがある人など、
脳梗塞の危険性が高い場合に用いられます。