
MCは三宅裕司さん、渡辺満里奈さん、
ゲンキステューデントは滝裕可里さん、
ゲンキリサーチャーはX-GUNの西尾さん、さがねさん、
解説してくれるのは、
オクノクリニック院長
医学博士 奥野 祐次先生です。

■肩こりの原因
首から肩にかけては僧帽筋などいくつかの筋肉がありますが、
これらの筋肉が緊張したり
炎症を起こしたりすることが原因とされています。
また、大きな要因として姿勢があります。
姿勢の悪さが肩こりの原因となります。
猫背などだと首が前に出てしまい、
首や肩周りの筋肉に大きな負荷をかけることになるからです。
◆予防法
『肩すくめ運動』
●両肩を力いっぱい上にあげる
●その状態を10間キープする
こうすることで、背中の筋肉がついて、
姿勢をただすことができるようになります。
■五十肩
老化によって関節周りに炎症が起きて硬くなります。
姿勢が悪いこととは関係ないとされています。
◆原因
痛みの原因は関節です。
肩に痛みを覚えても無理せず少しずつ動かすことで、
1年以内に回復することも多いとされています。
五十肩の痛みが1年半以上続いている場合、
肩こりではないのに慢性的な痛みがある場合、
筋肉や骨が原因ではないことがあります。

【モヤモヤ血管】
■松下さん・男性68歳のケース
4~5年前から背中の上の部分から
肩・首下あたりにかけて鈍痛を覚えるようになりました。
当初は年のせいだと思っていたのですが、
痛みは徐々に強くなり、
仕事にも影響が出るようになってきました。
やがて睡眠中に痛くて起きてしまうほどになり、
病院などで治療してもらったのですが、
原因すらわかりませんでした。
そして、いくつもの医療機関を受診した結果、
原因はモヤモヤ血管だと判明しました。
■モヤモヤ血管
モヤモヤ血管とは、
通常はできるはずのない血管ができてしまうものです。
X線検査には映らないため、
整形外科では原因がわかりませんでした。
人の体は損傷や炎症が起こると、
その部分を修復するために血管を増やす機能があります。
この新しくできた血管がモヤモヤ血管なのですが、
通常は炎症などが納まるモヤモヤ血管も消えてしまうのですが、
血管を消す機能は加齢とともに低下し、
モヤモヤ血管がそのまま残ることがあります。
この血管があることで痛みが長引いてしまうことがあります。
実は、血管と神経は一緒に増える性質があり、
そのせいで神経が過敏となって痛みを覚えるようになります。
◆原因
●小さな衝撃を受けたとき
●姿勢が悪いなどの長年の肩への負担
●血糖値が高い
血糖値が高いとたんぱく質にブドウ糖がくっつく糖化が起こり、
それが血管壁にダメージを与えます。
■モヤモヤ血管セルフチェック
①指で押すと痛い
ほかの場所は痛くないが、1点だけ押すと痛い
②ズキズキ・ジンジン・チクチク痛い
③じっとしていても痛い
④夜眠っていても痛い
上記の中で一つでも当てはまると
モヤモヤ血管である可能性があります。
■モヤモヤ血管の最新治療
加藤さん・女性69歳のケース
30年間両肩のコリや痛みに悩んでいる。
前かがみになると、肩に痛みを覚える。
『運動器カテーテル治療』
①カテーテルで造影剤を血管に送り、
モヤモヤ血管の場所を特定します
②抗生物質でできた粉をモヤモヤ血管に送り、
一時的にモヤモヤ血管を塞ぎます
その結果、酸素や栄養が届かなくなって、
モヤモヤ血管や神経が死滅していまいます。
この方法によって、
正常な血管は傷つけずに
モヤモヤ血管だけを治療することができます。
治療は1時間ほどで終了します。
局所麻酔ですので、
術後歩いて部屋に戻り、
その日のうちに退院することができます。
この治療法のほかにも、
注射などによってモヤモヤ血管を減らす方法などもあります。
■モヤモヤ血管の防ぎ方
◆食べ過ぎない
食事の摂取カロリーが多いと、
体内の脂肪細胞が炎症を起こしやすくなります。
◆有酸素運動
有酸素運動は体内の炎症を抑える働きがあるため、
1日15分ほどのウォーキングなどがおすすめです。