筋肉の老化 9月17日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
東京大学教授 飯島 勝矢先生です。


image130.gif【筋肉の老化】

【サルコペニア】

サルコペニアとは、
加齢や生活習慣などの影響によって、
筋肉量が急激に減少してしまう状態をいいます。



■フレイル

『健康』と『要介護・寝たきり』の間の状態を
フレイルと言います。

サルコペニアが起こると、
フレイルに進む可能性が非常に高くなります。

筋肉量が減少すると、体のバランス機能が悪くなり、
転倒、骨折の危険性も増えてきます。

また、糖尿病や感染症などを発症しやすくなり、
死亡率を高くすることも分かっています。

サルコペニアは高齢者の6~12%ほどいて、
特に75歳以上で急増しています。


■サルコペニアの原因

筋肉のタンパク質は常に合成と分解を繰り返しています。
しかし、加齢とともに合成よりも分解が多くなるため、
筋肉量は減っていきます。

極端な運動不足や栄養不足の状態が続くと、
分解がさらに上回り、ますます筋肉量は減少していきます。


■サルコペニア自己チェック法

◆指輪っかテスト


①イスに座り、両足を床につけます
②前かがみになり、きき足でない方の
 ふくらはぎの一番太いところを、
 両手の親指と人差し指で囲みます


●囲めない、指先同士がつかない
   ↓
サルコペニアの可能性はほとんどない


●ちょうど囲める
   ↓
サルコペニアの可能性は2.4倍


●隙間ができる
   ↓
サルコペニアの可能性は高く6.6倍


◆片足立ち上がりテスト

①高さ40cmほどの椅子に座ります
②両腕は胸の前で組み、片方の足を少し上げます
③その状態から勢いをつけずに立ち上がります
④3秒間立った姿勢を保ちます
 
※必ず周りに補助する人がいる状態で行ってください
 また、膝に痛みがある場合は行わないでください


◆舌の動きチェック

「タ」を連続して5秒間言い続けます。

時間を計る人、「タ」の回数を数える人と、
3人で一緒に行うと良いでしょう。

1秒間に6回以上言えれば、問題ないと考えられます。


■診断

握力が
●男性:26kg未満
●女性:18kg未満


歩行速度が
●男女:0.8m/秒以下

の場合筋力が減少しているとされます。
青信号で横断歩道を渡りきれない場合、
0.8m/秒以下の可能性があります。


筋力が減少していると判定された場合は、
BIA法という測定法を用いて筋肉量を測定します。
●男性:7.0kg/㎡未満
●女性:5.7kg/㎡未満
の場合はサルコペニアと診断されます。


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【対策】

■食事

サルコペニア対策としては、
筋肉量を増やす必要があります。
そのためには、タンパク質をしっかりとることが大切です。

高齢者は食が細くなりがちですが、
加齢とともに摂取したタンパク質が
筋肉にかわる割合が減っていくことも、
筋肉量減少の大きな理由の一つです。


1日に必要なタンパク質量は、
体重1kg当たり1.2~1.5g、
体重56kgの人なら、
1日67~84gのタンパク質が必要です。

ただし、食品に含まれるタンパク質は思ったほど多くはなく、
200gのステーキに含まれるタンパク質は35g程度です。
ですから、肉や魚などの主菜を1日2回、
加えて玉子、チーズ、牛乳、ヨーグルト、豆腐、納豆などを
こまめに食べる必要があります。
また、ビタミンDを一緒にとると、
タンパク質の合成が促されるため、
筋肉量をふやすのにお勧めです。
ビタミンDは魚介類、卵、きのこ類に多く含まれています。


■口のサルコペニア

サルコペニアでは噛む筋力も低下します。
これを口のサルコペニアといい、
しっかりと噛むことができなくなって、
食事では軟らかい物ばかりを好むようになります。
そのことが、さらなる噛む力の低下を招く悪循環をもたらします。
肉など、かみごたえのあるものを食べるように、心がけてください。



■筋トレ

サルコペニアの理想的な対策は筋トレです。
ラジオ・テレビ体操、スクワット、ストレッチなど、
無理なく続けられる運動を見つけましょう。


■社会参加の重要性

サルコペニア対策として欠かせないのが社会参加です。
運動習慣がなくても、趣味などの文化活動や
ボランティア活動など社会参加の機会のある人は、
社会参加の量を増やすことを意識してください。
たとえば、カラオケが好きなら、
カラオケに行く回数を増やす、
一緒に行く友達を増やす、
歌う曲数を増やす、
カラオケのあとはみんなでレストランに行って、
タンパク質の豊富なものを食べると言った工夫をしましょう。