慢性腰痛 7月5今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
福島県立医科大学 教授 紺野愼一先生です。


image130.gif【慢性腰痛】

■慢性腰痛

慢性腰痛とは、3ヵ月間以上腰に痛みが続く状態です。
体のどこかに慢性的な痛みを抱えている人は3200万人に上り、
そのうちの64%が腰痛患者とされています。
30~50歳代の女性に多いことから、
心理的ストレスが影響していると考えられています。


■痛みを和らげる仕組み


脳には痛みを和らげる仕組みがあります。

①痛みの信号が脳に伝わる
    ↓
②神経伝達物質のドパミンが放出される
    ↓
③脳座核からμ(ミュー)オピオイドが放出される
    ↓
④セロトニンとノルアドレナリンが放出され、
 痛みの信号を脊髄で抑制する



■BS-POP
(腰痛とストレスの関係を調べるチェック表)


以下の10項目に答えて、
最後に合計点をつけます。

①泣きたくなったり、泣いたりすることがある
②いつもみじめで気持ちが浮かない
③いつも緊張して、イライラしている
④ちょっとしたことがしゃくにさわったり、腹が立つ
⑤なんとなく疲れる
⑥痛み以外の理由で、寝付きが悪い

◆①~⑥では、
●いいえ:1点
●ときどき:2点
●ほとんどいつも:3点
と採点します。


⑦食欲は普通
⑧1日の中では、朝が一番気分が良い
⑨いつもと変わりなく仕事ができる
⑩睡眠は満足できる

◆⑦~⑩では、
●いいえ:3点
●ときどき:2点
●ほとんどいつも:1点
と採点します。


合計  点

◆合計点が高いほど、ストレスを強く感じている状態です。
腰痛があり、合計点が15点以上の場合は、
腰痛の原因としてストレスが関係していると考えられます。



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【治療】

■運動療法

適度な運動を行うと、脳からドパミンが放出され、
痛みを和らげる仕組みが働きやすくなります。
ウォーキングや体操などを毎日行うと良いでしょう。


◆これだけ体操

①肩幅より広めに脚を開いて立ちます
②お尻に両手を当てます
 このとき両手はできるだけ近づけます
③骨盤を押すイメージで、
 両手でお尻を押して腰を反らします
 このとき顎を引きます
④この状態で3秒間キープします
以上を1~2回行います


◆肩甲骨ダイナミックストレッチ

①両手の指先をそれぞれ鎖骨の真ん中あたりに当てます
②両肘を方と水平になるように上げます
③胸を張り、後ろ向きに円を描くように両肘を回す
以上を5回繰り返します


◆ハムストリングスのストレッチ

①イスに浅く座り、骨盤をやや前に倒します
②片方の脚を伸ばし、かかとを床に着けます
③胸を張り、上体を前に倒します
以上を片方の足につき20~30秒間行います


■認知行動療法

痛みに対する認識を改める認知行動療法も効果があります。
心理的な要因で痛みを抱えている人は、
『全か無』
という考え方をする傾向があるようです。

「腰痛があるから何もできない」と考えるのではなく、
「痛みがあってもできることはある」と前向きに考えます。

痛みにとらわれ過ぎないことが大事です。
また、できたことに注目することも大事です。
たとえば、散歩など「腰痛があってもできたこと」や、
何かに熱中していて「腰痛を感じなかった出来事」を
日記に書くのもおすすめです。

さらに、
『好きな音楽を聴く』『映画を観る』『美味しい物を食べる』
『アロマオイルなどの香りを楽しむ』など、
自分が楽しめることを行うのも大事です。


■薬物療法

最初に使われる薬は、
『非ステロイド抗炎症薬』
『アセトアミノフェン』

です。
また、
『オピオイド』
『プレガバリン(神経障害性疼痛治療薬)』

が使われることもあります。
さらに、2016年からは
『デュロキセチン』
が保険適用となりました。