腰部脊柱管狭窄 7月3今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
福島県立医科大学 教授 紺野愼一先生です。


image130.gif【腰部脊柱管狭窄】

背骨には、神経の束が走る脊柱管という空洞があり、
ここが狭まり神経が圧迫されることで、
しびれや痛みなどの症状が起こるのが腰部脊柱管狭窄症です。


■間欠は行

ある程度の距離を歩くと
足のしびれや痛みが出て歩けなくなりますが、
しばらく休むと痛みなどが軽減してまた歩けるようになる症状です。

歩いているときは背中が反り気味になるため、
腰部脊柱管狭窄があると神経を強く圧迫し、
歩き続けると足のしびれや痛みが強くなります。
しかし、前かがみで休むと靭帯が伸ばされて、
神経への圧迫がゆるみ、症状が軽減します。


【2つのタイプ】

腰椎部分の脊柱管を通る神経の束を馬尾といい、
底から左右に枝分かれした部分を神経根といいます。
どの部分の神経が圧迫されるかによって、
神経根型と馬尾型に分けられます。


■神経根型

神経根が圧迫されて、神経に炎症が起こっているタイプです。
多くの場合、左右どちらかが圧迫され、
圧迫されている側のお尻から足にかけてしびれや痛みが起こります。

ほとんどの痛みは数年以内におさまります。


■馬尾型

馬尾が圧迫されて、神経に炎症を起こすタイプです。
両側のお尻から足にかけてしびれが起こり、
痛みはほとんどありません。
進行すると、排尿障害を伴うことがあります。

自然になおることは難しく、
進行すると寝たきりになることもあるため、
早めの治療が必要です。


■変形すべり症

加齢などによって、
椎骨が本来の位置より前方へずれた状態です。
腰椎の形が崩れ馬尾や神経根が圧迫されるため、
腰痛や足のしびれ、間欠は行、排尿障害などの症状があります。


■タイプの見分け方

①太ももからふくらはぎ、すねにかけて、しびれや痛みがある
②しびれや痛みは、しばらく歩くと強くなり、休むと楽になる
③しばらく立っているだけで、しびれたり痛くなったりする
④前かがみになると、しびれや痛みは楽になる

◆①~④のうち、1つでも当てはある

    ↓

⑤しびれはあるが、痛みはない
⑥しびれや痛みが、脚の両側にある
⑦両足の裏側に痛みがある
⑧お尻のまわりにしびれが出る
⑨お尻のまわりにほてりが出る
⑩歩くと、尿が出そうになる

◆⑤~⑩のうち、当てはまるものが、
1つもない→『神経根型』
2つ以上ある→『馬尾型』



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【治療】

治療は薬物療法と手術が中心です。

■薬物療法

2つのタイプともに、
最初は神経への血流を改善するプロスタグランジンE製剤を用います。
神経根の痛みには非ステロイド抗炎症薬、
しびれや痛みにはプレガバリンなどが使われます。
また、歩行が困難な場合は神経ブロックが行われることがあります。


■手術

一般的に、神経を圧迫している部分の骨や靭帯を取り除く
徐圧術が行われます。
所要時間は1~2時間、入院期間は1~2週間程度です。


■運動

運動は慢性の痛みを改善する効果が認められています。
おすすめは、『自転車こぎ』です。

前かがみの姿勢で行えることから脚の痛みやしびれがでにくく、
脚の筋肉を鍛えることができます。
室内用の固定式自転車を使えば、高齢者も安全に行うことができます。
毎日、20~30分行うようにするとよいでしょう。