悪性脳腫瘍4月16日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
国立がん研究センター中央病院 脳脊髄腫瘍科長 
成田 善孝先生です。


image130.gif【悪性脳腫瘍】

【悪性脳腫瘍とは】

頭蓋骨の中にできる腫瘍を脳腫瘍といい、
年間の患者数は2万人程度と考えられています。
約半数が悪性脳腫瘍で、
そのうち最も多いのが神経膠腫(グリオーマ)
で、
発症率は10万人あたり4~5人という希少がんです。

脳腫瘍は、脳やその周辺から発生する原発性脳腫瘍と、
他の臓器で発生したがんが脳に転移する転移性脳腫瘍に大別されます。


■症状

良性でも悪性でも、脳腫瘍が大きくなると、
体の片側にまひやしびれなどの特徴的な症状が現れます。

◆片方の手足や顔半分のまひ・しびれ
◆歩けない、ふらつく、力はあるのに立てない
◆ろれつが回らない
◆言葉が出ない、人のいうことが理解できない
◆視野が欠ける、物が二重に見える
◆けいれん発作(てんかん)
◆頭痛、吐き気


■自己チェック法

□片足立ちをして、
 ふらついたりしてきちんと立つことができない

(両方の脚で交互に行う)

□箸やペンがしっかりと持てない

この2点のどちらかに当てはまる場合は、
脳神経外科か神経内科を受診してください。


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【検査と治療】

■検査

◆問診

症状等の詳しい経過や他の病気等について尋ねます。


◆神経学的検査
片足立ちテストや話し方、視野チェックなどで、
脳のどこに腫瘍があるのかを推定ます。


◆画像検査
造影剤を使ったCT検査やMRI検査を行って、
悪性化どうかなどを判断します。


◆病理検査
手術で頭蓋骨の一部を外して腫瘍の組織を採取し、
詳しく調べて原因となる病気や悪性度を診断します。


■治療

◆手術

手術法の進歩によって、
以前より腫瘍を安全に切除できるようになりました。


●覚醒下手術

脳の言語や運動の機能を温存するために、
患者さんと対話しながら、
言語を司る部位などをさけて行います。



●術中脳波・筋電図モニタリング

脳や手足を刺激して、
脳波や筋電図を記録しながら手術を行うことで、
手足のまひが残らないようにします。


●術中蛍光診断

手術前に特殊な薬を飲むことで、
光を当てると腫瘍が赤く光るようになります。
腫瘍の場所がわかりやすくなり、
より的確な切除や取り残しがないかの確認に役立ちます。


●術中MRI

MRIで脳を確認しながら手術を行うことで、
腫瘍の取り残しを防ぐのに役立ちます。


◆放射線治療

切除しきれなかった病変を小さくしたり、
増殖を抑えるために、正常の脳組織に影響しないよう、
少量の放射線を繰り返し照射します。
副作用として、
だるさ、食欲低下、吐き気、脱毛、皮膚炎、
内耳炎・中耳炎などがある場合があります。


◆抗がん剤治療

悪性脳腫瘍の中でも悪性度が最も高い膠芽腫に対しては、
放射線治療とあわせて抗がん剤治療が行われます。
まずは、テモゾロミドという薬を6週間毎日服用し、
その後は「4週間おきに5日間服用」を1年間続けます。

副作用として、
肺炎などの感染症、貧血、あざ・鼻血、食欲低下、
吐き気、全身のだるさ、便秘などがある場合があります。
治療を終えた後も、脳の状態や再発の有無を確認するために、
定期的にMRIによる画像検査を受ける必要があります。