起立性調節障害 今日の健康12月21日NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
国立成育医療研究センター医長 永井 章先生です。


image130.gif【起立性調節障害】

【起立性調節障害とは】

ベッドから起き上がろうとするさいに、
血圧の調節がうまくいかず、
めまいなどの症状を引き越す病気で、
思春期の子供に多くみられます。

中学生男子の約17%、女子の約27%
にみられるとの報告もあります。

症状が重い場合は、
ベッドから起き上がれず学校へも行くことができません。
この病気の特徴としては
『夕方以降から元気になる』
というものがあることから、
『夜更かししているから学校に行けないんだ』
『意識の問題』
などと誤解されることがあるとされています。


■起立直後性低血圧

起立性調節障害の患者さんは、
横になった状態から起き上がったときに血圧が下がったままで、
2~3分間たっても元に戻らないこともあります。

このような状態を
『起立直後性低血圧』
といいます。


通常、立っている場合、
重力の影響を受けて血液は下半身にたまりがちですが、
その状態から自律神経の働きによって血液を上半身へと送ります。
しかし、起立直後性低血圧になると、
自律神経の働きが不調をきたすために、
体位を変えたときに下半身の血管がうまく収縮せず、
血圧がすぐに戻らなくなってしまいます。



◆主な症状

●朝、なかなか起きられない
●午前中に体調が悪い
●立ちくらみ・めまいがする
●入浴時に気持ちが悪くなる
●顔色が青白い
●疲れやすい
●乗り物酔いしやすい


上記の項目にいくつか当てはまったら、
小児科や内科を受診することをお薦めします。


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【治療】

治療の第一歩は、
本人と家族など周囲の人が
『起立性調節障害が身体疾患である』
ということを理解することです。

周りから『怠けている』と誤解されてしまうことは、
本人にとって大きなストレスとなるからです。

また、重症の場合、治療が長引くこともありますので、
家族や周囲の人が根気強くサポートすることが必要となります。


■生活スタイル改善

◆姿勢の工夫


寝ている状態からいきなり立ち上がるのではなく、
30秒間ほどかけてゆっくりと立ち上がるようにします。
ベッドやイスに腰掛けた状態で頭を下げて、
その状態のまま腰をかがめて歩き始めます。
これを30秒ほどかけてゆっくりと行います。

また立っているときに、足踏みをしたり、
両足を交差させたりすると、
血圧の低下を防ぐ効果が期待できます。


◆水分補給

水分は1日1.5~2ℓを目標に多めにとるようにしてください。
水分を多くとることで十分な血液量が保たれ、
血圧を維持しやすくなることにつながります。


◆生活リズム

夜型になりがちな生活リズムを元に戻すようにしていきます。
つらいからと横になって過ごしていると、
自律神経の働きがさらに低下します。
日中はできる範囲で活動して、
夕方でもかまわないので散歩など軽い運動をしてみてください。

夜11時ころには部屋の明かりを暗くして、
寝る習慣をつけてください。



■薬物療法

生活スタイルの改善で症状が改善しない場合や、
学校の遅刻、欠席が続いている場合は、
薬物の併用を検討します。
原因によっては心理療法が行われる場合もあります。