椎間板2つの腰痛・腰痛徹底対策 11月7日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
富山大学 准教授 川口 善治先生です。


image130.gif【椎間板2つの腰痛・腰痛徹底対策】

椎間板の異常によって腰痛が起こる病気には、
主に2種類があります。
1つが『椎間板ヘルニア』で、
もう1つが『変性すべり症』です。

【椎間板ヘルニア】

20歳代から中高年にかけて多い症状で、
男性患者は女性の2~3倍とされています。

背骨の椎骨と椎骨の間にはクッションの役目をする椎間板があり、
その中にはゼラチン状の髄核があります。
椎間板にひびが入り髄核の一部が飛び出した状態が
『椎間板ヘルニア』
です。



■原因

背骨の中の空間である脊柱管には神経の束が通っていて、
腰椎付近の神経を馬尾(ばび)と呼びます。
椎間板ヘルニアが発症すると、
飛びだした髄核が馬尾と馬尾からわかれた神経根を圧迫することで、
腰痛や足のしびれなどが起こります。

体質に加えて、加齢や仕事などで頻繁に行う姿勢や動作、
喫煙や肥満といった要因が加わることで
発症する確率が高まるとされています。


■症状

症状の出かたは、
神経根を圧迫する場合と馬尾を圧迫した場合とで異なります。


◆神経根を圧迫

●左右どちらかの腰の痛みやしびれ
●左右どちらかの足に電気が走るような痛みやしびれ



◆馬尾を圧迫

●両足のいたみやしびれ
●排尿障害
●歩行困難



【変性すべり症】

脊柱管が狭くなる腰部脊柱管狭窄症の原因の一部で、
閉経後の女性や高齢者によくみられる症状です。

椎骨が本来の位置より3mm以上ずれている状態をいいます。
腰椎の形が崩れるため、神経の束である馬尾や神経根を圧迫します。
下の椎骨に対して上の椎骨が前にずれたものを『前方すべり症』
後ろにずれたものを『後方すべり症』といいます。
多くの症状は前方すべり症です。


■原因

女性ホルモンの減少や、
加齢により椎間板の水分量が低下したり、
椎骨関節が肥厚して
背骨が不安定になることが原因で起こるとされています。


■症状

◆腰や足の痛みやしびれ
◆歩行困難
◆排尿障害
◆間欠は行

※間欠は行とは、ある程度の距離を歩くと、
脚が痛くなったりしびれたりして歩けなくなるが、
しばらく休むと症状が治まって歩けるようになる症状


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【治療】

■薬による治療

非ステロイド性消炎鎮痛薬、
神経障害性疼痛治療薬等が用いられます。

痛みが強い場合には、
神経に直接または神経周辺に局所麻酔を注射する
神経ブロックを用います。

また、腹筋の弱い人は腰痛を起こしやすいために、
コルセットを装着して腹筋を補助することもあります。


■手術

◆椎間板ヘルニア


『後方椎間板摘出術』
を用います。

これは、器具を腰の後方から入れて、
飛び出した髄核を摘出するものです。
内視鏡や顕微鏡を使って行うことも多い術式です。


◆変性すべり症

主に、神経を圧迫している部分の骨を切除する
『除圧術』
が行われます。
除圧術だけでは再発する恐れが高い場合は、
『固定術』を併用します。
固定術は、変形した椎間板の一部を摘出し、
そこに骨を移植した後、
スクリューやロッドで固定する方式です。