高齢者糖尿病・老化に伴う合併症 10月5日今日の健康NHK

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MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
東京都健康長寿医療センター 
内科総括部長 荒木 厚先生です。


image130.gif【高齢者糖尿病・老化に伴う合併症】

【認知機能の低下】

高齢者の糖尿病は、
認知機能の低下や認知症発症リスクに
影響すると考えられています。

認知症には軽度認知症という予備軍の段階があり、
その段階で対策をとれば認知症の進行を防いだり、
遅らせることができるとされています。

そのため、
『薬が残っている』
『料理をしなくなった』
『外出しなくなった』

などのサインを
周囲の人も見流さないようにすることが大事です。


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【75歳女性Aさんのケース】

1年前に夫を亡くしたAさんは、
現在1人暮らしをしています。
糖尿病治療を15年間続けており、
A1cは6.2%です。
最近、糖尿病の薬が多く残っていたり、
料理をしなくなって菓子パンですませたり、
買い物すら行きたがらなくなってしまいました。


■Aさんの対策

◆外出が減り、運動量も減った
  ↓
●家族がAさんを散歩に誘う
●自治体の運動教室に参加するように勧める



◆薬の飲み残しが多くなった
   ↓
●薬を単純化してもらえるように担当医に相談する
 1日1回タイプの飲み薬に替えられる場合もある
●一度に飲む分の薬を一包にまとめてもらう
●お薬ボックスやお薬カレンダーを活用する



◆血糖値が低い
   ↓
●低血糖をおこしやすい薬を使っていないか、
 担当医に相談する
●低血糖に注意する



◆料理をしなくなり、
 菓子パンで済ませたりする

   ↓
●バランスがとれた市販の総菜や食事の
 宅配サービスを利用する
●介護サービスを利用して、食事を作ってもらう



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【80歳男性Bさんのケース】

糖尿病の治療を5年間続けており、
ヘモグロビンA1cは9%。
糖尿病になってから、肉を食べなくなりました。
魚も苦手で食欲が減り、
1年前に55キロだった体重が50キロに減っていました。
医師からは、サルコペニアと診断されました。
青信号で道路を渡りきれないこともよくあり、
先日は家の階段でふらついて踏み外してしまいました。
それ以来、寝転んでいる時間が多くなりました。


■Bさんの対策

◆食欲がでず、食事の量が減った
   ↓
●エネルギー不足をさけ、
 筋肉をつけるために、タンパク質をとる
●厳しく考えすぎず、好みや従来の食事パターンを考慮する



◆家の階段でふらつき、踏み外した
   ↓
●レジスタンス運動で筋肉量を増やす
●適切な血糖コントロールを行う
●階段や床を滑りにくくするなど、
 転倒を防ぐ環境を作る



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【サルコペニア】

筋肉量が減ることに加えて筋力が低下し、
身体機能が低下した状態です。

糖尿病があると、
タンパク質を作る作用が低下するため、
サルコペニアの進行が早まるとされています。


■食生活での工夫

低栄養や体重減少を防ぐために、
エネルギー不足をさけます。
また、筋肉をつけるために、
タンパク質を多く含む肉、魚、乳製品、大豆製品、卵
などを積極的にとるようにします。



■転倒予防

サルコペニアがあると、
身体機能が低下することから、
転倒をしやすくなります。
簡単にできるレジスタンス運動を行って筋肉量を増やします。
以下のレジスタンス運動を週に2~3回行います。


◆ももの筋肉を鍛える

①背もたれのある椅子を用意します
②椅子に深めに腰かけ、背中を背もたれに密着させます
③右足を浮かせて、息を吐きながら膝をのばしていきます
④膝が伸びきる直前の状態を1秒間キープします
⑤反対側も同様に行います
左右各15回ずつ(最初は左右各8回づつからでもOK)を
2セット行います。


◆お尻と太ももを鍛える

①椅子の前に立ちます
②息を吐きながらゆっくり膝を曲げます
③お尻が椅子についたら、
 息を吸いながらゆっくり立ち上がります
10~20回を2セット行います。