加齢性難聴最新情報 3月20日今日の健康NHK

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今回のテーマは“加齢性難聴”です!
加齢によって起こる難聴ですが、
50歳前後から症状が出始めます。
ただし、遺伝性の難聴もありますので、
その場合は進行が早いという特徴があります!


MCは黒沢保裕さん、岩田まこ都さん、
解説してくれるのは、
国際医療福祉大学教授 岩崎 聡先生です。


image130.gif【加齢性難聴】

【加齢性難聴とは】

加齢性難聴とは、
加齢以外の理由のない老化によって起こる難聴です。
一般的に50歳頃から起こり、
65歳を超えると急速に増加するとされています。


■原因

人の耳は外耳、中耳、内耳からなっています。
その内耳の蝸牛(かぎゅう)という器官の衰えが
大きな原因となっています。

蝸牛の内側の壁には、細かい毛のある有毛細胞があります。
有毛細胞は音振動を電気信号に変えて、
脳へ伝える働きをしています。
ところが、この有毛細胞が加齢とともに徐々に壊れていくのですが、
一度壊れた有毛細胞は再生されることがありません。
特に、高い音を認識する有毛細胞から壊れていくため、
加齢とともに高い音が聞き取りにくくなっていきます。
一般的に、両方の耳が同時に聞き取りにくくなります。


■悪化要因

加齢性難聴を悪化させる原因としては、
糖尿病、高血圧、脂質異常症、動脈硬化、
喫煙、過度な飲酒、騒音などがあります。


常に騒音にさらされていると、
活性酸素など体の細胞を障害する酸化ストレスが増加して、
正常な有毛細胞を壊してしまうことがあるとされています。

加齢性難聴を放置しておくと、
『外出先で周りの音が聞こえず事故にあいやすい』
『災害時に緊急を知らせる音に気付かない』

などのさまざまな危険性が高まることになります。


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【治療】

■問診

日常生活での耳の聞こえの状態を確認します。
たとえば、会話をしているとき、
テレビを見たりラジオを聞いているとき、
名前をよばれたとき、
電話の着信音などが鳴っているときなど、
ふだんどの程度聞こえているのかを確認します。


■聴力検査

聴力検査では、
どの程度高い音が聞こえるかを調べます。
高い音が聞こえないと、
加齢性難聴が始まっている可能性があります。


高齢者に難聴がある場合、
コミュニケーションに支障が出る場合があります。
その結果、人と話をすることが億劫になり、
ひきこもりになっりやすくなります。

加齢性難聴のある人が補聴器を使用しないでいると、
認知症になりやすいという報告もあります。


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【遺伝性難聴】

補聴器を装用しているのに聞こえが改善されず、
かえって悪化する場合があります。
このような場合、
『遺伝性難聴』
の可能性が高いことが分かっています。

遺伝性難聴も両耳に起きる病気で、
加齢性難聴よりも早い40歳前後で発症し、
早く進行します。

40歳前後で難聴を発症し、進行が早い場合は、
遺伝性難聴を疑って耳鼻科医に相談してください。



■検査

◆聴力検査


遺伝性難聴の場合、
聞き取りにくい音の高さに特徴的な傾向が現れます。


◆遺伝子検査

血液を採取して、遺伝子を調べます。
この検査によって、難聴の原因やいつごろから難聴が起こったか、
その後の聴力の変化をある程度推測することが可能です。


■治療

現在、遺伝性難聴の根本的な治療法は確立されていませんが、
『残存聴力活用型人工内耳』
という人口聴覚器による治療が検討されます。


これは、残っている聴力を保持しながら、
人工内耳を耳の内部に埋め込む手術です。
残存聴力活用型人工内耳には、
人口内耳と補聴器などが備わっています。